ちかく
テレビ画面の悲しいドラマを見て、涙を流す人。
傷ついた心の歌を聞いて胸を痛める人。
虐待された犬のニュースに怒りを覚える人。
遠い他人のことには共感して涙を流しても
近くにいる人の痛みを知らないことがある。
いつも遅くまで働いてる父や
黙ってごはんを作ってくれてる母や
好きだったチョコを買ってきてくれる兄
時々面白いメールをくれる妹
一人一人が、何かに傷ついたり苦しんだりしている。
もちろんあなたも。
そんなことに気づいてから、
「ありがとう」をちゃんと言うことにしている。
「ごめんね」も言うことにしている。
余裕がないと、人にやさしくできない。
いっぱいいっぱいのとき、その余裕をどこから絞りだせば
いいのか。
余裕があるときに、身近な人の心を受け止めていれば
受け止められた人が今度は誰かを受け止めるかもしれない。
私の家族はありがとうとごめんねを言えない集まりだった。
今は言います。
前よりみんな、少し優しくなった。
私は余裕がない時のほうが多いから、
出来る時にはなるべく声をかけている。
傷ついた母や落ち込んだ弟に、暖かいお茶を淹れる。
それから、呼んでも来ない犬のそばにいって、撫でる。
ふふふ。
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